とある猫の1日

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 おいこら神様達。いくら暑いからって人間の格好してアイス食べるとかどうなんだい。 「暑いー仮面やだー」 「お前はこの祠の狐の付喪神だろう。それを仮面にするとは……」  狐の付喪神たる象徴が仮面だけになっていたとは……。神様らしさの欠片もないねぇ。ここは一応歴史ある祠だってのに、このだらけきった様子を管理人とかが知ったら卒倒するんじゃなかろうか。  にしても、そのアイスは是非とも欲しい。付喪神様、それくれよ。 「猫がアイス欲しいって」 「この猫はこの土地の化身でな、アイスなどという俗世の物は召し上がらないのだ」 「そうなの!? 初めて知った!」  違うから! アイス渡したくないだけのウソだから! 誤魔化されないで! 土地の化身がこんな小さな猫の訳ないでしょ!? 「猫さん……じゃなかった土地神様、次は美味しいの持ってきますね」 「そうしよう」  アイスーーーー!!
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