命令

3/18
前へ
/84ページ
次へ
貴族・・・。 それを聞いて、この大きな態度に納得がいった。 しかし、ここで引きはしない。 「貴族であっても礼儀は必要でしょ!」 「貴様! ラフィン様に何て事を!」 護衛兵と思われる男性が叫んだ。 「私は、ただ人間としてその態度はどうなのかって言ってるだけでしょ! 貴族? そんなもん知るか! 貴族であろうと凡人であろうと人間は人間でしょ!」 「捕獲しろ!」 「リカ、ちょっと我慢してね」 「・・・へ?」 私はリカを抱え、猛ダッシュした。 「私、間違ったこと言ってないから!」 去り際に叫んで姿を眩ました。 「エコ! 貴族に逆らっちゃダメだよ!」 「何で?」 「何でって・・・。 だって貴族なのよ! あんなこと言ったら、殺されちゃうんだよ!?」 「私、運動神経いいから大丈夫!」 「アンタねぇ!」 「それに、追われるのは日常茶飯事だからさ」 私はそう言って笑う。 「はあ!? アンタがここに来て数日、追われるところなんて見たことないよ」 「だろうね。 だって、見つかってないもん」 「もうわけわかんない! とりあえず、今日は帰ろう。 いい? 今度からは貴族に気をつけるんだよ?」
/84ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加