とあるソーダアイスの思い

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 私はアイス。名前はキンキンソーダ。今回、無愛想な男に買われ、この祠というか神社というか――ともかく、そういう場所に運ばれてきた身である。正直食べられるなら可愛い女子高生が良かったのだが……。 「アイス買ってきたぞ」 「わーい!」 「キンキンソーダ、お前好きだったよな。俺は他のにしたが」  前言撤回。私はついている。このような美しい女の子に頂かれるとは、アイスとしてこの上ない幸せであろう。さあ、その小さな口に私を早く入れるのだ! 美味しいぞ私は! 袋から出た私は男から女の子に渡され―― 「ごめん落とした!」 「テメエ130円返せ!」  どうしてこうなった。そして猫よ、何故私に近づくのだ。おい、口を広げてどうした猫。まさか私を食べるつもりか? アイスだぞ私は。 「しょうがないか。猫さんお食べ」 「無駄になるよりはいいな」  やめてくれ! 近づくな! 食べるなうわああああ!
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