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朝の六時五分前。
アラームを設定しておいた目覚まし時計に頼ることなく毎朝目が覚める。
今日も目が覚め時計を見ると、ピッタリ六時五分前。
「さすがは私! 今日も調子いいじゃん」
昔から朝は強く、夜は弱い体質だった。
おかげで目が覚めてすぐ起き上がれるし、眠気も襲ってこない。
小走りで窓の方へ向かい勢いよくカーテンを開けると、青空が広がっていた。
「うん、今日も楽しい一日になりそう」
声を弾ませながら制服に着替え、まず私がやらなくちゃいけないこと。
「空ー、朝だよ!」
わざとバンッと音を立てて部屋のドアを開けるものの、空はベッドの中で深い眠りに就いている。
いつもの見慣れた光景ながら呆れてしまう。
「こんなに大きな声で言っているのに、よく寝ていられるよね」
まずはカーテンを開けて朝日を部屋中に注ぎ込む。
そして助走をつけて、思いっきり空が眠るベッドにダイブした。
「空ー、起きろ~!!」
「ぐえっ……! 渚、お前なぁっ……!!」
全体重をかけて空の上に乗るとさすがの彼も目覚めざる負えない。
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