いつもいっしょずっといっしょ

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ぎゅ。 ようくんは、ぼくのことをつよくつよくだきしめた。 「ばかだなあ、やっくんは。こんなにしてまでぼくにあいにきてくれるなんて」 そうして、まえみたいにやさしく、ぼくの頭をなんどもなんどもなでてくれた。 ようくん、ぼくにさわってだいじょうぶなの? おとうさんとおかあさんはどうしたの? 「おとうさんとおかあさんはまだ病院。ぼくはそこにいるのがつらくなって、さきに出てきちゃった」 ぼくにはようくんのいっている意味がよくわからなかった。 「ねえ、やっくん。いままであそべなかった分、いっぱいあそぼうよ。ほら、いつもの河原でおいかけっこしたいな」 さきに走りだしたようくんのあとを、ぼくはよろこんでついていった。 ようくんだいすき! またいっしょだよね。ずっとずっといっしょだよね。
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