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目が覚めると僕の手には肉球がついていた。それだけじゃない、腕が、いや全身が薄茶色の毛で覆われている。これは、一体……。
呆然としている僕の耳に声が届く。
「やっと起きたんだね、さあ行こう」
顔を上げると、そこには夜の翼を持つ緑竜がいた。
その竜を、僕は知っている。よく、知っている。だって、僕が考えたキャラクターだから。
彼は戸惑う僕の手を引いて、外へと連れ出す。
僕の目に飛び込んできたのは、初めてなのに懐かしい、顔ぶれ。
ああ、君も、君も、君も、みんな知っている――
「みんな君を待っていたんだ」
それはそれとして世界はダムの底に沈みました。
お題:キャラクター
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