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旅は終わりました。とうとう彼はたどり着いたのです。
「父さん、母さん、ぼくは……」
目の前に広がる光景を前に彼は泣き崩れました。ずっと、ずっと追い求めていたものがそこにありました。ここからもう一度始めるのです。それは、これまでの旅と同じくらい、試練と苦難の連続の日々が待ち受けているでしょう。けれど、臆することはありません。なぜなら、彼はこうしてたどり着いたのですから。あるかどうかもわからないものを探し続ける日々に比べたら、ずっとずっと希望に満ちた日々になるでしょう。
明日からきっと忙しくなります。でも今日だけは、思い切り泣いてしまいましょう。
それはそれとして世界はダムの底に沈みました。
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