それはそれとして

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 君のいない春が来た。  すぐに夏が来て秋が来て、そして君がいなくなった冬が来るだろう。  そうして僕は一つずつ歳をとって、いつか君のことを忘れる。  何一つ変わっていないような顔をして、世界は回り続けていく。君はいないのに。  それはそれとして世界はダムの底に沈みました。
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