-母にバレた!-

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 アタシは黙っていた。  母の怒りがこの程度で、済めば御の字、  油断はできない。  アタシは無言で、母の出方を窺う。  母はアタシの顔をチラッと見たが、  「…お父さん、お風呂にしますか?…」  と、言いながら、アタシの前を去った。  アタシは母が置いて行った、ポスターを広げて見た。 「…いらーしゃーい、若殿様…」  だ。 よく見ると、たしかにコラだ。 顔の部分だけ、張り付けてある。 真っ赤なビキニを着た、首から下のカラダは、アタシのものではない。
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