【始動編・ゲームの世界が壊れる刻・第四章】

4/27
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/27ページ
北、北西の歩道は、アメリカやヨーロッパなどの街並みが広がる。 道の先は、歴史を振り返る場所も有るのだが、西部開拓時代が丸々と抜けているのは、何故なのか。 然し、西側に向かうと突然に銃声が鳴り響いて。 空には戦闘機、地上には歩兵や戦車部隊が展開する。 戦争を行うエリアは、人種を問わずに人気だ。 過去2000年前まで遡って、様々な歴史的な戦争から、決着は決まって無い白兵戦まで在る。 人間も動物で、闘争本能が備わる。 野蛮だが、満足感は残っても、その経験は記憶に残らない為。 殺戮衝動を抑えるのかどうか、科学的な精神医療の研究もされる。 南西への道は、様々な仕事の免許を取得する学校エリアに成る。 各種車種の運転免許、各種医師免許、教員免許、各種クレーン、有機溶剤から毒物や危険物や爆発の免許。 介護全般、調理、各種料理、酒造、調味料の製造。 溶接、電気技師、車両整備士、航空機整備士と…。 その学べる領域の広さたるや、恐ろしいものだ。 だが、仮想現実世界で免許を取得しても、最終試験は現実で行われる。 まだ、誰もがその実績に対して懐疑的な部分は多い。 南、南東部の道には、アジアとアフリカ諸国の文化が広がる。 正し、アフリカ諸国の文化は、その長い内戦から混乱の歴史が尾を引くのか。 文化として紹介されている辺りが少ないのは、まだこれからと云う所なのか。 どの場所でも、様々な姿の人が溢れ。 あらゆる言葉が飛び交うのに、その会話は成り立っている。 一部の場所を外して、誰も過剰な無礼は許されず。 楽しむ、笑う、学ぶ、遊ぶ、創ると云う事にのみ動いて居た。 この世界では、あらゆる芸術を創作する事が出来て。 それを公表する事も可能だ。 絵、音楽、漫画、小説、アニメーション、ゲームなどを、生み出して評価され。 一般の現実で欲する会社が有れば、入札も在る。 この世界で、新たなるイノベーションが起こり、文化や情報を発信する巨大なネットワークに成長している。 可能性は、まだまだ無限大。 関わる人も、老若男女。 この世界は、第二の現実世界に成りうるのか。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!