それが主婦の現実だ

それ以下も以上もない

今日も忙しい。
専業主婦なのに？と言われるけれど、それでも…なんだ。
こどもが大きくなってこようが、主婦は二十四時間勤務で簡単に転職できないブラック企業にいるものだ。
ブラック企業の中でも、時間と金をうまくやりくりする強者はいるのだろう。
そんな強者はさておき、自分はそこまで器用じゃないし協力者もいないのだから今日も忙しいのだ。
自分が具合悪かろうが、リアルタイムでドラマを見たかろうが、誰ぞがダウンしたり小腹がすけば予定変更当然。
知識も経験もない家族（ひと）が、自らやろうとはしない。
……主婦も、元は未経験者だったのにね。
無知は、家族を守れない。
必死になって積み重ねられる経験値。
それが知恵となり、自分の身になる。
いや。
身にしてきた。
自分は時間をかけてやってきた自負があるからこそ、一緒に…と思っても、誰も苦労を買うわけもない。
そうして繰り返し繰り返し、二十四時間営業のブラック企業で働くのだ。
とはいえ、潤いはほしい。
心が熱中症になってしまう。
キーンと冷えるようなバカな出来事は時々あるけれど、それで回復はしない。
するわけがない。
だってそれは、自分が願った展開には決してならないのだから。
だから旅に出た。
脳内旅行だけれど、どこに行くにも誰と行くかも…自由。
フリープランの旅、ばんざい。
旦那を見送って、子供たちを起こすまでの１時間の間。
アイロンをかけながら。
カレーを作りながら。
寝る前の、ちょっとほわほわした時間に。
その旅を邪魔しないでほしいけど、やっぱり邪魔は入る。
「ママーーー。宿題わかんないんだけど」
とか、ね。
もっと子供が大きくなって、旦那が自分のことをやる気になったら…。
その時は一冊本を選び、文字の中の旅に出るのもいい。
出よう。
出よう。
たまには旅に出よう。
主婦で弱者のみなさま。
旅行仲間に、時々旅行内容をブチまけたりするもよし。
「旦那がバカすぎるからさ。だから旅に出ちゃった」
なんて言いながら、吐き出すだけ吐き出して、またブラック企業で働くための旅をしよう。