とある夏の日

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「なぁ、アイス食うか?」 「えっ!?私にアイスをくれるんですか!?先輩が!?」 「『先輩が!?』じゃねえよ。お前が買ってくれってねだったんじゃねえか」 「分かってますよ?でも先輩が『食うか?』って言うからじゃないですか。そこは『ほらよ、お前のために買ったんだぜ?食えよ』ぐらい言ってくれないと」 「確かに言い方は変だったかも知れんが、お前の中の俺はなんなんだ」 「決まってるじゃないですか。先輩ですよ」 「当たり前の返事をどうも」 「いやぁ、褒めてもアイスぐらいしか出ませんよ?」 「褒めてねぇし。アイスも俺が買ったやつだし」 「もぉ~照れなくても良いじゃないですか。そんなんだから友達が私しか出来ないんですよ?」 「……お前が友達でいてくれるなら、それ以上は求めん」 「……恥ずかしい事を言いますね。火照ってきたのでアイス貰います」
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