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理性をフル動員させれば、冗談で済ませられる話なのに。
心がそれを嫌がってる。
「エリのこと、好きなんだよね?」
エリにそう言われたらなにも言えない。
エリナの事を好きと言えば、親友を裏切る。ただ、否とは口にしたくない。
それ以上に、エリナに誘惑されていることに対して戸惑っている。
エリナが僕の唇に触れてくれば、受け入れるしかなかった。
「ほら、やっぱりエリのこと好きなんじゃん」
軽口で小悪魔のように笑うエリナ。
僕は再度生唾を飲む。
もう、どうにでもなれと思った。
それからのエリナとの関係はグダグダになってしまった。
エリナは自分が寂しい時に僕を呼び出す。
キスもセックスもエリナに求められるまました。
でもエリナにとって僕は寂しさを埋め合わせる為の道具でしかないことも分かってた。
作業的で感情を伴わないセックスは虚しい。
僕はそれでもよかった。
ヤリたい盛りの男なわけだし、“彼女“なんて枠に囚われたものむしろいらない。
もちろん僕はエリナのことが好きだが、それ以上にセックスにハマっていた。
それくらい、僕はセックスという行為にハマっている。
「別れた?」
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