確かに、恋だった。ー火曜日の少年ー

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「どうしたの?」 振り向いて見たエリナは以前よりも女の匂いが増していた。 僕やよく素っ気なくできたなと思う。 「どうしたってヒドイな!知った顔がいたから、声をかけたのってウソ。帰ろうと思ったら聖の背中が見えたからエリが来ちゃったっ」 なんでそんなに嬉しいことを簡単に言えるんだ? 「ねぇ、聖。まだエリのこと好きぃ?」 「なにを、言ってるの?」 僕は冷たくエリを見つめる。 けど、エリナから見上げられると、エリナの引力に吸い寄せられてしまう。 「ほら、やっぱり。エリのこと好きなんじゃん!」 触れて離れたエリナの唇は気持ち悪いくらい赤いリップは何度僕を惑わせるのか……。 エリナとセックスするのは息を吸うのと同じような感覚だった。 エリナとセックスすることが当たり前だった。 彼氏を気取るつもりはないが、決まった相手はいないとエリナは言っていた。 そんなこと言われたらその気になってしまう。 「エリナは僕のこと好きなの?」 「えっ?そんなのその場限りのウソに決まってるでしょっ。普通に考えてよ、聖なんて相手にしないよ?」 エリナはあっさりと軽く笑って、僕に残酷なことを告げる。 「本気にしてたんだ、ウケるぅ、エリは彼氏いるよ。エリ、彼氏は切れたことないし、あんたとは遊びだしぃ」 ブラジャーを付けながらエリナは僕のことを背中でケタケタ笑う。
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