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しかし、困った私の外見では街に連れて行っても世話はできぬし…
セリス「猫さん猫さん名前はないの?」
「私の名などどうでもよかろう今はお主をどうするかを考えておるゆえ暫しまて」
名か、最後に名を呼ばれたのはいつだったか…
今となっては懐かしきことよ。
しかし、やはりここは人に任せる他あるまい、私が人に化けても良いが子育てなどもう数百年しておらぬからの…
「娘、今からお主を街に連れて行く。そこで私が信用できそうな人間を見つけ、そやつにお主を預ける。」
セリス「猫さんは?」
「私は他にもお主の様な者を救うという責務があるゆえ一緒に行ってはやれぬ。」
セリス「そっか…」
何故かように落ち込むのか?私はまだ出会ってたったの数十分だぞ?
人の考えとはわからぬ。
「とにかく西の方角に人の気配が集まっている暫しまて、〈千里眼〉」
ふむ、これは私が街に行く手間が省けそうじゃの。
「セリス、ついてこい」
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