同級生

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 人は眠る事で身体の疲れを癒し、脳は一日の出来事を整理するという。その過程で見るのが夢ともいわれているが、人がなぜ夢を見るのか?まだはっきりとわかっていない事も多いという。  これから話すのは、同級生が見た夢の話だ。 同じ団地に住む同級生のAから話を聞いてもらえないかと声をかけられたのは、GW明けの週末だった。 「最近変な夢を見るんだ。 …2週間前位に初めて見たと思う。俺たちが住んでる団地を誰かが歩いているんだ。」 部活帰りに仲間とよく集まるファストフードでジュースを飲みながらAはそう切り出した。 「はぁ・・・」 Aとは同級生で、同じ団地に住んではいるが、特に仲がいいわけでもない。そんな関係で、いきなり夢を見たといわれてもどう反応していいかよくわからないというのが正直な所だった。  僕たちが暮らしているのは大都市のベッドタウン。日本中どこにでもある、巨大な団地が中心となった新興住宅地だ。山を切り開いて開発されたので、もともとここで暮らしている人は少なく、ほとんどが移住、または転勤族。僕もAも親の仕事の都合でここに越してきた移住組だ。  Aはぽつぽつと話を続けた。
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