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『…ほんとうか?』
『うん、約束するよ。だからね、杏も俺に約束してよ』
ぎゅっと、律に抱きしめられた。
俺の肩口に顔を埋めた律が、耳元で囁く。
『杏は俺だけに笑ってくれるお人形になるんだ。だから、俺以外の人間には笑っちゃ駄目だからね?約束してよ』
『笑わない…?』
『そう、笑わないお人形』
その言葉が俺の鼓膜を揺さぶる。
律がクスッと笑った。
『いつまでも綺麗なお人形で、俺のそばにいてね』
『ーー…、わかった』
『うんっ、じゃあずっと一緒にいようね!』
俺の首に腕を回した律は、俺の顔を見てニコッと笑った。
でもその笑顔は一瞬で消え去り…律は目を細めて俺を睨みつける。
『ずっと一緒にいようね。…杏の方から俺を捨てたりしたらーー許さないからな』
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