私が恋愛出来ない理由

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 思い返せばいつもそうだった。  この二年のうち、一年は恋愛なんてもう辞めようと思った。  でも一年経った頃に、猛アプローチを受けた私は、それをきっかけに恋愛をしようと思い始めたんだ。  恋愛を始める時に、私は慶太の存在を必ず明かす。  慶太の私物がある事を承知の上で、アパートまで来た人も居た。  基本的には「忘れさせてあげたい」と、優しい気持ちで接してくれた人もいたけれど、時には「どうせ他の男が好きなんだから」と、適当な気持ちで遊び半分に付き合ってくる人もいる。  新しい恋愛をしてみようと思い始めたのは、小さすぎる一歩なんだろうか。  一気に物を捨ててみたら、何か変わるんだろうか。  私がこの一年で恋愛をしてきた人たちとは、仲良くやってきたつもりだ。  笑顔だって絶やさなかったはずだし、求められば極力答えるようにしてきた。  私の中にも「大事にしたい」「期待に応えたい」という本能も芽生えた。  好きだという気持ちだって、きちんとあった。  だけど、慶太の存在が私の恋愛をダメにする。  いや、私自身をダメにする。  だからいつも、私の恋愛はうまくいかないんだ。
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