2.道のりは辛く

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電車で来たと聞いたので安心して営業車に彼女を押し込む。 誘拐みたい。 少しだけ罪悪感が湧く。 「どこ行くんですか?」 静かに怒る声。 「朝のお詫びにご飯奢らせてください」 なるべく明るく言うのは、他意は無いことを伝える為。 「結構です」 窓の外を眺めながらはっきりと拒絶される。 「じゃカナさんはお茶で。俺は食います。まだ仕事あるんで」 カナさんが俺を振り返る。 じゃ私なんかに構わずにさっさと仕事に戻れ!と言いたい? あくまでも推測。 俺は気づかないふりして車を走らせる。
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