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電車で来たと聞いたので安心して営業車に彼女を押し込む。
誘拐みたい。
少しだけ罪悪感が湧く。
「どこ行くんですか?」
静かに怒る声。
「朝のお詫びにご飯奢らせてください」
なるべく明るく言うのは、他意は無いことを伝える為。
「結構です」
窓の外を眺めながらはっきりと拒絶される。
「じゃカナさんはお茶で。俺は食います。まだ仕事あるんで」
カナさんが俺を振り返る。
じゃ私なんかに構わずにさっさと仕事に戻れ!と言いたい?
あくまでも推測。
俺は気づかないふりして車を走らせる。
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