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『言ってみるものじゃの』
「それはこっちのセリフです。アイス欲しさにお面取るなんて」
『我の姿を知ったとて、一体お前に何ができよう』
「…ですね」
『旨いのぅ』
「暑い時期にはやはりアイスですね」
『寒い時期は何を食べるのじゃ?』
「肉まんとか?」
『是非食したい。また参ぜよ』
「…次は何と交換します?」
『強欲なことよ。我の姿を晒すも稀なる神秘であるに』
「…そうですね。俺も、息が止まるかと思いました」
『素直じゃな』
「…あなたはいつから此処にいるのですか?」
『何じゃ、藪から棒に。いつって…ずっと昔?』
「いつからその制服を?」
『え、制服…?…制服なんて、気にしたこと、ない…』
「その顔も、困った時の表情も、落ち着かない時の指先の癖も…お前は」
『私は……
「っ!冬はっ!当然海鮮まんだったろっ!お面越しで良いからまた…っ!…絵理……」
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