隻眼の漢~ウルルン滞在記~

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一人の男…いや漢が山道を歩いていた。 青年と言うには年を重ねているが、中年にはまだ程遠いといった漢だ。 漢にはいくつか人の目を引く特徴があった。 足を引きずり、片目にはボロボロになった布を巻き付けている。 しかし、それよりも漢がより人の目を引くもの――漢の頬には何故かナルトがくっついていた…。 無論、1535年の日本にナルトなど存在しない。 だが漢の頬にはまだ水気が充分にあるプルプルとしたナルトがくっついていた…。   漢の名は大林勘助。 後に武田信玄の軍師として名を馳せる山本勘助その人であった。
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