- 第3章 -

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-翌朝。御影学院 学生寮 翡翠の部屋-  カーテンの隙間から射し込む光に、翡翠は目を覚ました。暫く、ぼんやりとしていたが、もぞもぞと起き出して洗面所に向かった。  鏡を見ると、少し目が赤くなってたけれど目立つほどでもない。どうせ、長めの鬘と眼鏡で隠れてしまうし………。  顔を洗って制服に着替え、カラコンを入れて鬘と眼鏡を装着する。視力は両目ともに『2.0』なので、カラコンにも眼鏡にも、度は入っていない。  何となく、和食を作って食べる気分ではなく、トースターにパンをセットして、ベーコンエッグを作り、やはり紅茶を淹れる。因みに今朝はアッサムティーにした。  こんがりと焼けたトーストにバターを塗って、テレビをつけた。やはり、今日の天気は『快晴』だった。ニュースの方は、特にめぼしいものはない。  元々、一般人である翡翠に、特に関係するようなニュースなどありはしないが………。そもそも、翡翠は芸能人(タレント)などに興味はなく、スポーツ観戦(サッカーW杯以外)も好まない。  まぁ、誘われたら付き合うけれど、自分から行こうとは思わない。……………格闘技観戦は割と好んでするけれど……………。
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