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教室のプレートには、理科室と書かれていて、手にノートを持っているところを見ると、休み前に忘れ物でもしたのだろうか。
『きょとん』とした顔は、愛嬌はあるものの、取り立てて特徴のある顔ではなかった。言うなれば平凡顔。いや、『平凡寄りの可愛い系』だろうか。
翡翠
「あの、えっと…職員室を探してて………」
??
「職員室?なら、反対方向だよ。
あ、ひょっとして、君が噂の転入生?」
『なら、案内してあげるよ』と言ってくれたので、お言葉に甘えることにした。ふと、気になったことを聞いてみた。
翡翠
「何で俺が転入生って?それに噂?」
??
「だって、職員室に用なんでしょ?この学院に外部生、しかも中途編入なんて珍しいし。
それに、編入試験満点じゃ知らない方がおかしいもの。」
この学院の編入試験の難易度は、入学試験の比ではなく、中途編入の生徒など初めて聞いたそうだ。
??
「俺は『小早川 夏樹』。一応、特待生だから君と同じ1ーSだよ。
俺、入学試験で首席だったんだけど、上には上がいるよね。」
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