- 第3章 -

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「「うおお、抱かせろーっ」」 「ホストーーーッ」             -おい!誰だ、最後の?!-  思わず心中で、そうツッコむ翡翠。恐らく、幼馴染みのご同類なのだ、とわかってしまった。素直な話、わかりたくはなかったけど。  それよりも抱いてだの・抱かせろだの、男が男に言うことだろうか。いくら、見た目がホストでも相手は教師だ。  どう考えたって、倫理的・道徳的にもダメだろう。ってゆーか、それ以前に『抱かせろ』はないだろう。伏見は、どう見たって『タチ』だから。 (↑論点がズレてることに翡翠自身、気付いていない。) 伏見 「ハイハイ、わかってっから席つけーっ」  一方。伏見はすっかりらしく、軽くあしらい飄々とした態度を崩さない。  まぁ、慣れてしまうのもどうかと思うが、この学院ではこのくらい(軽くあしらえる)でないとやっていけないのかも知れない。 伏見 「あ~、知ってる奴のが多いみたいだが、転校生が来てる。おーい、玖堂。入ってこい。」  翡翠は扉の前で軽く息を吐いた。転校など初めての経験である為、些か緊張する。意を決して扉を開け、入室する。
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