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『編入試験満点』の季節外れの転校生に興味津々だった生徒達だったが、入ってきた翡翠に落胆した。
生徒1
「………なぁんだ~。意外と平凡~。」
生徒2
「見るからに優等生っぽい。『編入試験満点』ってのは納得だけど………」
生徒3
「がっかりー。もっと『カッコいい』か『可愛い』人が良かったー。」
勝手に過度の期待をしておきながら、言いたい放題のクラスメート達。だが、翡翠は大して気にはしなかった。
翡翠
「…何事も程々がいいって言うでしょ?俺は平凡であろうと、恥だとは思わない。だって、大切な両親から貰った躰の一部だから。」
キッパリと言い切った翡翠。その言葉と見た目にそぐわぬ性格に、目を丸くするクラスメート達に翡翠は『にっ』と口だけで笑って、自己紹介する。
翡翠
「まぁ、それは置いといて。初めまして、転入生の『玖堂 翡翠』です。
男子校って言うのは初めてなので、不慣れな点も多々あるけど、どうぞよろしく。」
そう言って『ペコッ』っとお辞儀をした。躰を起こすと、窓際の席の夏樹と目があった。夏樹の隣が空席なので、そこが翡翠の席なのだろう。
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