- 序章 始まり ー

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 と言うのも。翡翠の父方(瑪瑙)の従兄である『安斎(あんざい) 水晶(みかげ)』は歳が離れているせいか、翡翠をまるで実弟のように可愛がってくれているからこその懸念だ。  まぁ。水晶はそこまで愚鈍(おろか)な男ではない。恐らく、杞憂に終わる可能性が高いけれど。 翡翠 (………水晶さんのガッコってのはともかく。全寮制となると………)  別に、寮生活が嫌なわけではない。確かに、四六時中していなければいけないのは面倒ではあるが、それはまだいい。 -だが。翡翠が変装してるのは、何も日本人  離れした外見の所為だけではない-  翡翠が、関東一帯でも、一、二を争うチームである『HEAVENLY(ヘヴンリィ) BULE(ブルー)』─通称・ヘヴン─の幹部だからでもある。  翡翠のヘヴンでの通り名はスイ。変装なしの素顔のままなので『金髪碧眼』と言うのが、スイの外見上の特徴と言うのが定説となっている。 翡翠 (チームは抜けたくない。けど、溜まり場にそう頻繁に、顔を出しには行けなくなるし………。 相談してみようかな、やっぱり。) -プルルル、プルルル、プッ
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