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翡翠
「もしもし。あれ、ハク?総長は?うん、代わって。………あ、もしもし、総長?俺です。」
総長
「おー、スイかぁ?珍しいな、お前が電話なんて。んで、どした?」
電話口から聞こえる総長の声に、翡翠は一瞬躊躇した。チームは辞めたくない。でも、そんな我が儘を総長は許してくれるだろうか?
翡翠
「………えっと、あの。実はこれから、滅多に顔出せなくなりそうで………」
翡翠
「━━━━━ってことなんですけど…………」
翡翠の話を遮ることなく総長は聞いていた。そして、迷うことなく言って除けた。
総長
「いいんじゃねえの、別に。そうそう顔出せなかろうが、辞めろなんて言わねえよ。スイは俺にとって弟みてえなモンだしな。
離れていようと、お前は俺等の『仲間』だ。困ったことがあったら、いつでも連絡してこい。」
翡翠
「ッッ!!あ、りがと…ございます。俺、ヘヴンに入れてホントに良かった!」
そう言ったら『オイオイ、大袈裟だな』なんて、総長は笑っていたけれど、翡翠は本当に〝ヘヴンに入れて良かった〟と思った。
-そして、『物語』が動き出す-
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