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きっと、これでホントに終わりなんだと思うと、複雑な気持ちだけど。
でも、ちゃんと考えてくれたのだから、月海の気持ちを尊重しよう。
「冬李さんのこと、スキですよ」
フワッと笑って言ってくれるソレは、どの種類のスキ…なんだろうか。
「初恋は実らないって言いますけど、いろいろ遠回りして実っちゃいました」
「──え?」
「信じられませんか?」
てっきり終わりだと思っていたから、頭は理解しようとしなくて。
ただ、月海を凝視するだけ。
「それとも、やっぱりバツイチは恋愛しちゃダメですか?」
「イヤ、そんなことはないけど…えぇ?マジ?」
今が夢みたいで、現実味を帯びない。
最近はそんなに月海にアピール、みたいなことしてなかったし。
挙動不審になることが多かったから、ソッとしてたんだけど。
まさか、こんな展開…
想像もしていなかった。
「マジですよ?冬李さんなら、亜生も納得してくれるだろうし、亜生のこと突き放さないと思うので」
「つぐ……ヤバい、泣きそう」
「え、なんでですか」
「いろんなヒトとさ、恋愛してきたけど…こんな嬉しいのは生まれてハジメテだよ」
ホントに嬉しくて月海の手を握るけど、感極まって泣きそうになるのを止められそうにない。
「あ、でも、結婚とかはまだ考えられないので、今はただ普通に冬李さんと恋愛がしたいです」
「お安いご用だよ」
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