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「つぐ、あとで話があるんだけど」
「あ、ハイ、いいですよ~」
ほどよい時間に来たのに月海はまだいろいろ作っていて、ヒマだから亜生くんの相手をするしかやることがなくて。
楽しそうに何かを作り続けている月海にそう言うけど、返事がカルい。
これは、聞いてないな。
「亜生~、テーブルの上片づけて」
「はーい」
「何してたの?」
「しゅくだい」
俺、ギリギリまでやらないタイプだったから、亜生くんってスゴイと思う。
そこはたぶん月海に似てるんだろうな。
「そっか、でもこれからご飯よ」
「うん、おへやもっていく」
何から何まで大人並みにテキパキと動くのは、月海の教育の賜物?
たまに思うんだよな。
月海は1人だから、亜生くんがイヤな思いをしないように気を張っていることを。
「ごめんなさい冬李さん、遅くなって。あと、亜生の宿題見てもらってありがとうございます」
「イヤ、手伝えることって他にないから」
ホントになくて、ただ見てただけ。
「私じゃゆっくり見てあげられないんで、助かりました」
わからないけど、父親ってこんな感じ?
勝手にこんなこと思っちゃダメか。
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