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「……はぁ?マジで言ってんの、ソレ?」
「こんなことでいちいちウソなんてつかないし」
3月になって、あげは達と食べに行こうと言う話がやっと実現して。
これから私も冬李さんも忙しくなるから、その前にできてよかったけれど。
それまで言うタイミングを逃していて、今日になってしまった。
「月海が決めたヒトなら大丈夫だろうけど」
あげはの言いたいことはわからないでもない。
最近の冬李さんは知らなくても、昔のことは知っているから。
それに、私の元ダンナのことも少しだけ知ってる。
「まぁ、あたしもヒトのこと言えないからいいんだけど。七夕には言ってないんでしょ?」
「言ってない。もれなく藍河がうるさいからね」
チラッと隣を見れば、楽しそうな亜生と冬李さんと雷くん。
新婚のハズなのに、そんな素振りはいっさいなくて。
アレはウソだったのかと疑ってしまうほど。
「でも別に隠してるわけじゃないんでしょ?」
「ん~、隠してはないけど、いろいろ言うヒトはいるから」
バツイチってだけで、やや世間の目は冷たい気がする。
悪いことをしたかのように見られることは、よくあること。
「月海は月海のしたいようにすればいいよ。もし泣かされるようなことがあったら言いなさいよ?」
親友のその言葉は何よりも心強い。
だけど、相変わらずこんなことを言う時は、目が据わってる。
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