『若恋』 那央の恋

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もうダメ――― すっと、後ろから抱き抱えられてくるりと前を向かされた。 立ち上がらせてくれたのは今まで取材を受けてた那央先輩だった。 「ドジだな、ともかは。大丈夫か?」 「那央…先輩」 那央先輩はわたしの手を引いて歩き出した。あと数メートルでみんなが見ていたコンテストの写真が見える。 見たくない… 「なあ、ともか。この子、俺が好きな子」 見たくない。 でも、告白して玉砕するって決めてきた。 覚悟を決めて前を向いて顔を上げた。 「…う、そ」
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