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ラストの一枚。
コンテストで入賞した写真。
題名は…『光』
朝焼けの海でひとりの女の子が笑ってる。
日に透ける髪が潮風に靡いてドキリとするほど、かわいい。
「うそ、…だって、那央先輩には彼女がいるって」
さくらさんを写した写真よりもずっと素敵な写真。
那央先輩の隣にいたさっきの着物の人が彼女かもしれないって思ってた。
違う。
きっとこれはわたしの願望が強すぎて幻でも見てるにちがいない。
写真の中の彼女―――那央先輩の心の中で笑う彼女。
写真部のみんなが那央先輩を、わたしを笑顔で取り囲んだ。
コンテストに出展された写真の彼女は―――
那央先輩を迎えに行った朝焼けの海。
その海を並んで眺めてた。
那央先輩の好きな子は―――先輩の目の前で無様に転んでしまうような子
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