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「もう1つ下さい」
「不味いって言う割には、よく食うな」
「食える時に食っておくように、って、聞かされていますからね」
「良い心がけだ、ほら」
小型ヘリコプターのような無人機は、搭載しているカメラで我々を写していると思ったら、機体下部の電光掲示板に文字が映し出された。
それを私は部下が理解できるように、声を出して読む。
「封鎖地区で何をやっているのだ!?
あ!!奴らがこちらに気が付いたぞ、逃げろ!
上だ! 上に向かって逃げろ!」
その警告の文字を表すように、階段の下から叫び声が聞こえ、駆け上がってくる、口の周りを血で汚した奴らの姿は、この星の人類とは似ても似つかない。
「不味い! 逃げるぞぉ――」
私は部下に声をかけ、山の上に向けて走った。
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