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「コウイチ君、テレビで見たわ。それで、チエ、シンパイでシンパイで…」
「チエちゃん…」
病室に入ってきたのは、コウイチ君の家の隣に住むチエちゃんだった。
「帰ってきてすぐパパに頼んだの。コウイチ君のお見舞いに行きたいって」
「でもチエちゃん。僕のこと、嫌いになったんじゃないの…?」
「何で?」
「だって遊びに来なくなったし、家にデンワしても出ないし…」
「それは、ガイコクに行ってたからよ。パパのおシゴトで、キュウだったから、ごめんなさいね」
「じゃあ、嫌いになってないの?また遊べる?」
「もちろんよ」
呆気に取られる両親と医師たちの前で、コウイチ君はチエちゃんと仲良く手を繋ぎ、元気に病室を出て行った。
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