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息をのんで硬直する白の体を抱きしめ、髪に指を差し入れてより深く唇をあわせる。 驚愕の瞬間が過ぎ、我に返った白が怒って逃げようともがき出したのを、更に強く抱きしめる。 「離せっ…て」 一度離れてしまった唇を追いかけて、後頭部を手のひらで固定してまたキスをする。 「んっ…」 無茶苦茶に暴れ出した白から唇だけを離し、それでも力任せに抱きしめた体から腕をほどくことはしない。 「離せって、ば!」 必死になる白に、 「キスなんて挨拶だって言ったの、おまえだろ」 耳もとで言うと、 「こんなの、てめ、こんなの…」 その耳たぶが真っ赤になっているのが、瀬尾の視界の隅に入る。 がっちり体をホールドされたまま、白が叫んだ。 「挨拶で舌は入れねえ!」
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