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それに比べ妹は、肉だけ考えてるようで仕事の事も頭に入っているので、誇らしく思えてきて肉に釣られたは頭の隅から消しておいた。
玄関に近づくと出迎えのドタドタと母の重そうな足音と、タタタッと飼い犬の山金犬イナリの軽快な音がお土産を期待し入り口で待っている。
ないと分かると愚痴を言うか、不服顔でソファに戻るのが日課になっていだ。
「あ――っ、食べようと買い置きしてたアイスがないっ!」
妹がイラッとした顔でテレビの部屋に入ると、イナリと美味しく頂きました、年寄りは熱中症になったら大変と言い訳を言っている。
恐らくそれを差し引いても勝手に食べていた筈だが、夏場の食べ過ぎの理由はすべて熱中症のせいにしている。
「じゃあ年寄りは暑くて外出も無理だから、職場のバーベキュー大会も参加断っとくね」
「私はそういうのパス!2人で楽しんでお……」
「いい肉使うらしいからお腹一杯食べて来るわ、姉さんも食べれそうなの摘まめばいいし」
話を進めているとドラム缶は、場所近いしちょっと覗いてみようかなと意見が変わり始めていた。
「もし参加するなら、ボトムはゆったりめが原則だよ!食べれなくて損したら勿体無いし」
確かにそうだと肉好き女子の作戦は纏まり、又明日から対カマキリのトレーニングになるが、ヘルプに出て死にたくはないので頑張るしかない。
私達は制服に刺繍なしの無色チームなので、月の勤務は四~六日となりあとは休みなので、姉妹で通信制の高校の勉強をこなしている。
その他はウチのドラム缶と日用品の買い物や家の手伝い、イナリの散歩と日々何かと動いていた。
でもヘルプの日までに何とか対策を練っておきたいので、職場へ通いトレーニングを繰り返している。
「はぁ、やっぱ一匹仕留めるのに相当時間がかかるし、これだと応援の応援呼びたい感じだよ」
妹が愚痴を漏らすのも仕方ないがあれ以来進歩も見られず、達成感もないので不安が積もるばかり。
「だね、すぐに新しい技が出る訳でもないしって、瑠里何処行くの?」
「こんな時は『超・仕事真面目人間』を偵察に行かない?」
ウチからはリーダーの朝霧悟も応援メンバーに入っているが、強面でヤンチャに見えて、休みの日はほぼトレーニングという真面目さを併せ持っている。
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