第20章
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日が落ち庭も薄闇に染まる頃、志津子が食事の用意ができたと知らせに襖を開けた。 食事は次の間に用意してあった。 向かい合わせに据えられた漆塗りのお膳に、お揃いの和食器が配置されている。 金で鶴亀。 小皿はざくろ。 こんなに古風な食器は長く使われていなかっただろうに、今でもつややかで美しい。 料理は一汁三菜。 決して豪華ではないが、新鮮な刺身や煮物の照りには料理人の行き届いた仕事が感じられる。
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