第20章

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それをできるだけやさしく包み込めるようにと、握った。 手のひらは湿り気を帯びていた。 ゆっくりと腕を引かれるまま、栞はカイトの胸へ顔をうずめた。 鼓動が、聞こえた。 振り仰いだ栞の顔の上から唇が押しあてられた。 やわらかく、湿ったカイトの唇。 味わう。
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