君が突然変わった日 (一瀬涼side)

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「変わったって、どういうこと?」 「詳しくはわからないんだけど……今まで可愛さ満点だった隊長が50点になっちゃった感じって聞いたよ」 「はぁ?」  なにそれ意味わかんない。なんで可愛さ半減してるの……。  クラスにいた何人かの、生徒会親衛隊だけじゃなく、青樹蓮という人間を少しでも知ってる人はその話に大分困惑しているようで、すごく視線を感じる。  ああ、すごく嫌な予感… 「涼くん、仲いいでしょ? どういうことなのか、詳しく聞いてきて……?」  はぁ、面倒事押し付けられた。最悪。 ―――――― 「ねぇ孝志、聞いたでしょ」 「聞いた聞いた。ちょっとわけわかんないよねぇ」 「ほんと。それに良い迷惑」 「ね、同じ役職なだけで特別仲いいとか、そういうわけじゃないのにね」  休み時間に、隣のクラスの孝志のところに行こうとしたら、ちょうど向こうも教室から出てきた。話したいことはお互い同じなはず。  孝志とは、中等部の頃から知り合いだし、一緒に親衛隊もやってるし、わりとお互いに分かり合えてると思う。だからこうして、言葉足らずな会話も成立するし、すごく楽。喧嘩だって言い合いだってしたことなくて、良好な関係。
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