君が突然変わった日 (一瀬涼side)

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 少し早めに蓮以外の4人が集まったのは偶然じゃなかったのかもしれない。だって、遅刻常習犯の宏実が一番乗りだったから。  まだ言われた時間まで30分もあるのに。……みんな、考えることは同じなのかもしれない。 「……同い年なんだから、何か知らないの?」 「校舎ちがうし寮でも会わねぇし……知らねぇよ」 「………………」  なんとなく重い空気の中、誰に向けたわけでもなくつぶやいた言葉に、携帯から視線を外すことなく宏実が答えた。相変わらず口が悪い。  その隣でなんだか美貴がそわそわしていた。 「美貴、なんか知ってるの?」 「……えっと、その…………昨日……転校生、来て……」  ああ、そういえばそんな噂聞いたかも。二人同時に来るって変なのって思ったし。 「……そのうち、の、1人が……蓮と……同じ、クラスで……昼休み……俺、たまたま……C組の前、通ったら……なんか……転校生が……騒いでて…… その目の前で…………今までに、見たこと、ない……ような…………冷たい目の……蓮、いた……」 「転校生、か」 「……なんか……怖くて、すぐ……逃げたから……あとは、わかんない」  今までに見たことないような冷たい目の蓮。  正直そんな蓮想像出来ない。だって蓮はいつも笑顔で楽しそうで、明るくて……。 「転校生と、何があったんだろうね……」  孝志がそう小さく呟いて、その場に静寂が流れた。
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