2人が本棚に入れています
本棚に追加
/15ページ
「あああっ!」
しなるムチが、三島の肩に、腕に、背中に打ち付けられる。
「三島ぁ。てめえも懲りねえ野郎だな、おい」
矯正担当の大高が床に這いつくばる三島を、ゴミのように見下ろす。
「下らん錯覚で、自分が頂点に立ったとでも思ってたのか?」
「あ、うあ…」
殴られて口の中が血だらけなせいで、うまくしゃべれない。
「違うね。てめーらはただのゴミクズだ。社会に出た時、お前らに何ができる?何もだ。お前らは自分がクズなことを覆い隠すために、他のクズをいたぶってるだけなんだよ!」
大高の足が、三島の腹を蹴り上げる。
「ごほっ!」
「おら、立て」
大高が三島の髪を掴み、無理やり立ち上がらせる。
三島はぐにゃりとなって、ただ、大高の言うことを聞く人形のようだ。
最初のコメントを投稿しよう!