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大高は三島を壁に鎖で張り付けにする。
三島は力なくだらりと項垂れるが、鎖のせいで倒れこむことはなかった。
「大体てめーが保護対象をいじめるからこうなんだろーがあ!自業自得なんだよっ」
大高のとび蹴り、回し蹴り、かかと落とし。
三島はサンドバッグ状態でそれを受ける。
呼吸は荒く、視界はにじんで見えない。
「昔は俺もいじめられてたんだ。てめーらゴミの下らん自尊心を満たすために、俺の青春はめちゃくちゃになった。俺はずっと怒りを抱えて生きてきた。誰にも発散できずに、結局、社会人になっても何も変わらなかったが…」
「こんな良い日が来るとは、まるで夢みたいだ!」
ゴッ。
ドス。
ぐちゃ。
「ああ、うああああ!!!」
三島は涙を流した。
ずっと泣き、そして助けを乞うた。
そうして、大高の「矯正」は、地獄のように長く深夜近くまで続いた。
***
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