華やぎの明日香路

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━━━━━寝息…★  ふたりとも、普段は2時間毎に、なぜか目覚めてしまうのだが、  この夜は、4時間ちょっとなのだが、抱き合ったまま、寝返りも打たずに爆睡してた。しかも、寝息が合唱するかのように、調和してたようだ。 ━━━━━翌朝…★  どちらから目覚めるともなく、咲炎が目をあけると、瑠璃もまもなく目覚めた。  『ありがと、いつになくよく眠れたよ』 と、目覚めのキスを瑠璃のおでこにすると、瑠璃も  「私も、普段は、こんなに長く熟睡できることなかったのに、不思議」 と、にっこりと微笑んだ。 『お腹は、すいてないかい?』  「うん、幸せいっぱい、胸いっぱいで、お腹すかないの。さふぁ優しすぎるほど、優しくしてくれるから、なんか、空かないの」  『ほんとに?』 と、確かめたうえで、  『朝シャンする?』  「ううん、も少し抱いてて」 と、瑠璃はおねだりするかのように、小さくなった咲炎自身をまさぐり、パクリとして、  「今日の瑠璃の朝ご飯は、これで満足よ」 と、丁寧に優しく頬張り、みずから、咲炎に体を重ね、満足気に踊りを踊ってた。  『瑠璃、あんまり激しくするな。運転できなくなるからな』 と、釘をさして、瑠璃もうなづき、  「ごちそうさまでした」と、浴室に消えた。 ━━━━帰り支度を…★  はじめながら、咲炎は  『僕の作った料理は、おいていこうね。そのかわり、寿司とからあげは持ちかえるよ。』 と、いいながら、チェックアウトのコールをすると、 「さふぁ、遠くからきてくれて、ありがと」 と、黙ってお財布を差し出して、自動支払機にお金をいれ、支払ってくれた。 《4780円》だった。  「わ、安っ」 と、咲炎の顔をみて、真ん丸な眼を丸くして、みつめあってしまった。  「お泊りなのに、こんなやすいなんて、ラッキーだね。昔利用したホテルは、お泊り1万円越えたの」 と、瑠璃が言い、お部屋のドアを支えてくれ、咲炎は荷物を抱え、駐車場の車に足早に急いで移動した。  『ホテルも僕らを祝福してるんだよ』 と、運転席についてエンジンを始動しながら、咲炎はつぶやいて、  『さぁ、明日香村にいこうね』 ━━━━━つづく…★
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