浮かぶ世界の端っこで

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四年に一度の祭りが見れる 金銀銅のメダルを巡り 誇りと鍛えた肉体を ぶつける姿に心が踊る だけど祭りが終わるとね 私は虚しくなるんです 私は何ができるのだろう 私は何をしているのだろう 私は舞台にも上がれない 私は見ていることしかできない 浮かぶ世界の端っこで 今日も一人残されて 他の人にはある羽が 私の背には無いのです 認めてくれる人を探しても 確かなモノのない私が 認めてもらえる訳はなく 無力さだけが浮き彫りになり 後ずさりだけが上手になるの 戦争、天変地異、事故、事件 どんな状況も世界は飲み込む 無限に産まれる生物を 抱えたままで浮かび続ける だけど私の心はね 置いてけぼりな気がするの 私の頭はなぜあるの 私の身体はなぜあるの 私の心はなぜあるの 私は答えることができない 浮かぶ世界の端っこで 今日も一人残されてて 他の人の目線が恐く 前すら見れず泣くのです 自分だけのナニカを探しても 特別なモノのない私が 一番になれる訳はなく 無力さだけが浮き彫りになり 影踏みだけが上手になるの 浮かぶ世界の端っこで 毎日醜くもがきながら 自分の中で旅を続ける 他人の影を追い続ける いつか誰かに撫でてもらえる そんな希望を抱いたままに
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