【仏間(ぶつま)で寝た夜】

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「……………ハッ!!」 俺は! 『ハッ!』と、 目を覚ましました。 「……………」 ここは… 電気の消えた… 暗い仏間………。 つい、今まで目の前に立っていた… 『あの女性』の姿は… 有りませんでした…。 「夢……か?」 そうです。 俺は… 今まで、夢を見ていたのでした。 「ふぅ…夢だったのかぁ。しかし、何て夢だ…。驚かしやがって…」 俺は、のろのろと起き上がると、『パチン』と部屋の電気を点けました。 「でも…夢で良かったなぁ…。めちゃめちゃ怖かったゼ(汗)」 と…。 『ドタドタドタッ!!』 二階から両親が下りてきました。 「おいっ!大丈夫かっ?!」 「い、一体、何が有ったのよっ?!」 「………え…」 ははーん。 恐らく… 俺は、 『あの夢』を見ていて… 「うわーっ!」とばかりに、寝言で叫んでしまったんでしょうな…。 「大丈夫だよ。 ちょっと怖い夢を見ていたもんだからさ…。思わず、寝言で叫んでしまったみたいだ。大声出して悪かったね」 と… 「え?お前の叫び声なんかは、聞こえなかったぞ」 「そうそう! いきなり『ガッチャーン!』て、ガラスが割れるような音が聞こえたもんだから!驚いて私もお父さんも飛び起きたのよ!どこもケガは無いの?」 ………え? ガラスが割れるような音…だって??? ………そう… 言えば……… 確かに… 俺も… 『あの夢』の中で… 『ガアッチャァァァァァーンッ!!!!!!!』と… ガラスが割れるような音を聞いたような気がする……。 更に… 言うなら… その音を聞いて… びっくりして! 『ハッ!!』と『夢』から覚めたような… そんな… 気もする………。
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