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「わあ。こりゃ、めちゃめちゃだな。新しい額縁買わんとな。お前、ケガは無いか?」
「うん…。何ともないよ」
「良かったぁ!心配したのよ!」
恐らく、
祖母の額縁が落ちた場所がテレビと壁の間の狭いすき間だったため…ちょうどテレビが『防波堤』の役割をして、本来、周囲に広範囲に飛び散るはずのガラスの破片が、仏間の中央で寝ていた俺の所までは飛んで行かず、俺はガラスでケガをしなくて済んだのでした。
「あっ!
もう夜中の1時じゃないの!まったく!こんな時間までゲームしてないで、ちゃんと自分の部屋で寝なさい!!」
「ハイ…。すいませんでした…」
その後、俺と両親はバラバラになった額縁と粉々になったガラスを片付けました。
その最中…
横に置いた祖母の遺影が…
俺には、何となく『むすっ』と怒ってるように見え…
『まったく!こんな遅い時間まで、ごろ寝なんかしてないで、ちゃんと自分の部屋のフトンで寝なさい!』
と、祖母にも…
怒られているような気がしたのでした…。
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