落ちた先で見つけたもの

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「人間っていう生き物はさ、ひとりぼっちじゃ生きていけないんだよ。どんなに強い人でも、どんなに賢い人でも、どんなに偉い人だって孤独には打ち勝てない。だから、みんなで仲良くなって、この学園のFクラスにいる間に絶対的な仲間をみんなに作ってやろうと思って」 「なんで…」 「このクラスは他のクラスからしたら不良の集まる荒んだクラスでしよ?実際ちょっと前まではそうだった。この棟に通ってるみんなが自分は他人とは分かり合えない、自分は一人ぼっちだ自分はこの世界には必要ない、存在しないほうがいい人間なんだ。って多分思ってたよ」 ……昨日の俺みたいだ 「でも考えてみなよ、他人からして自分が入らない人間だってだからなんだよ。必要だろうが必要なかろうが俺らが今生きてることには変わりないんだからさ、どうせなら人生楽しく生きなきゃ損じゃない?」
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