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「ーーー智茅ももうひとりじゃないよ」
「ぇっ…?」
一瞬、何を言われたのかわからなかった
その言葉の意味を理解したとたんに視界がぼやけて頬が温かいもので濡れていく
…なに泣いてんだよ、俺っ
嶋崎は、涙を見られたくなくて俯いた俺の顔を机の上に出しっぱなしにしていた右手で上げさせて、優しく涙を拭ってくれた
「今までひとりでよく頑張ったね、お疲れ様。もう大丈夫。ここには智茅をいじめる奴はいないよ。」
そんな顔で、そんな声で、そんなこと言うなよ
ばかやろう
嶋崎は優しい声と笑顔で何度も何度もよく頑張ったね、お疲れ様。と言ってくれて、本格的に泣き出した俺を机越しに優しく抱きしめてくれた
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