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そのレッテルを真っ正面から叩きつけてきたのは、新入社員山保祐貴(やまほゆうき)のチューター役を務めながらもまだまだあどけない顔をした入社二年目、陽野大輝である。陽野は、毎日のように言い合いを繰り返す健と小田村にその屈託のない笑顔を向け、『いつも楽しそうで羨ましいです。僕にもそんな風に喋れる同期がいたらなぁ』とまで言ったのだ。
一気に目が醒めた。どこか別の場所から現実に帰ってきたような気がした。これじゃいけない。周囲の目と心証を、自分は一番気に掛けて仕事をしてきたはずなのに。
営監に来て二度目の三月が終わろうとしていた。一年経っていた。熱中というのは恐ろしい。丸一年、子どもっぽい遊びで無駄にしたような気がした。
この年は、四月と五月にそれぞれ、新人の山保祐貴と係長の的野一雄(まとのかずお)がチームAに入ったのに続き、十月一日付けの大規模な人事異動では、若手の圍川透(かこいがわとおる)がチームGOに入ってきていた。非常に内向的な男だ。前髪が目に掛かっていて、いつも暗い印象で。気づけば、彼の育成もまともにできていなかった。健は主任としての自分を恥じた。
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