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金色の髪が、視界の端でさらりと揺れた。目を瞑るタイミングを逃した俺と、ゆっくりと瞼を上げた隆太の視線が交差する。 それでも唇は離れていかなくて、見られてる事が恥ずかしくなり、隆太の胸をトントンッと叩いた。 「隆太、長過ぎっ……これじゃあ息がーー」 「いいからもう一回」 「……っ!」 俺の抗議でやっと唇を離したかと思えば、隆太は再び俺の唇を塞ぐ。 今度はガッチリと頭を押さえられてしまった為、逃げ道はどこにも無くなった。 何度も何度も、短く触れては離れてを繰り返す。その度に、聞き取れない程小さく声を上げてしまう。 「……っ、……っ……」 キスをしたかと思えば直ぐに離れて、離れたかと思えば、間髪入れずに塞がれる。 休む暇なくキスしてくるから、息継ぎのタイミングが掴めない。 俺は反射的に目を瞑り、隆太から与えられるキスの雨を必死に受け止めた。 ちゅ、ちゅっ、と唇が触れ合う音だけが耳に届く。 ああもう、耳を塞ぎたい。 この音が俺達の纏う空気をどんどん変えていくみたいで、酷く怖かった。
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